VirtualBox その2

しばらくいじってみたら、ちょっとイメージが変わった。
VMwareシリーズより、メモリ効率が良い。VMwareは、常に仮想マシンに設定したメモリ量+αの物理メモリを要求し、確保している。が、VirtualBoxは、実際に動作している時、仮想メモリに設定したより少ないメモリしか使っていない。しかも、VirtualBox 2.2は、VMware Player 2.5.1と体感的には変わらない速度で動作する。具体的には、768MBのPentium-M 1GHzのWindows XPマシンでセキュリティソフトを動作させつつ、add-onをそれなりに導入しタブを数個開いたFirefoxThunderbirdを同時に動作させて、128MBのメモリを設定した(X-Window無しの)Debian5 lenny(mathopdというwebサーバとemacs22-noxをインストール)がそこそこの速度で動作する。VMware Playerでは、メモリ不足となるのか、動作が緩慢になる。ちなみにVMware Workstation 6.5.2は上記環境ではハングなどが発生し使い物にならない。
VMwareと異なり、仮想マシンと仮想ディスクが別のフォルダに配置されるようになっている。なので、仮想マシンを停止させてフォルダごとバックアップ、などの手段は使いにくい。
ちなみに、結構大きなデメリットもある。特にNAT概念の部分がそうだ。ブリッジ接続とホストオンリー接続は、VMwareとほぼ同等なのだが、、、
VMware Workstation/ServerでのNAT環境のように、外部からアクセスさせず複数マシンを作成することが簡単ではない。VirtualBoxのNATとは、外部からはアクセスできないが、複数のNATマシンを作成しても同一NATネットワークを共有していないので、使いづらいのだ。どうもVirtualBoxのNATではまともなDHCPサーバが動作しておらず、xx.xx.x.15/24?な固定アドレス一つしかIPアドレス配布を行うという、擬似DHCPサーバが動作しているようなのだ。
また、ポートフォワーディングも行えるが、NATネットワーク内の好きなアドレスを指定する機能がなく、xx.xx.x.15にのみポートフォワードしているようだ。(マニュアルとgoogle先生で確認した限りでは。)
DNSも、NATといいつつデフォルトではNAT外のDHCPサーバから配布されたものをそのまま使用するようになっていて、仮想マシンの設定を変更(GUIではできない)しないとDNS proxyできないのだ。
なので、NATネットワーク内で仮想マシンが相互にアクセスしつつ、外部にもアクセス可能にするには、xx.xx.x.15にルータ的なマシンを配置し、そこからVirtualBoxの内部スイッチを利用してネットワーク環境を構築する必要がある。これは、VMwareに比べてかなり難易度が高い。
基本スペックでは、仮想マシンの環境設定を同一マシン上で行う必要があるという意味でVMware Workstationに近いが、メモリリソース消費が少ないことや速度もVMware Workstation/VMware Playerと体感的に変わらないこと、動作ホストOSにMac OSも含まれること、無料であることなどを考えると、かなり魅力的なソフトウェアだ。
googleをさまよっていて感じたのだが、まだまだ発展途上のソフトウェアという感じだ。バージョンアップによる機能向上を望みたい。
とは言いつつ、普段使用しているノートPCはVMware PlayerからVirtualBoxに移行してしまった。。。(^-^;;;